栄養療法(サプリメント)
栄養不足と歯ぎしり・食いしばり・顎関節症の関係
顎関節症や食いしばり、歯ぎしりの原因のひとつであるストレスの中でも、物理的ストレス部分にあたる栄養不足、悪い生活習慣から発生するストレスについてご説明します。この項に記載されていることを知っていただくことで、いち早く顎関節症や食いしばり、歯ぎしりの改善につながると考えておりますので、ぜひ、ご覧ください。
朝食をしっかりとることがイライラ防止につながる
みなさん、朝食をしっかりとっていますか?よく、朝は食べず、昼、夜をたくさん食べる方をみますが、健康的な食事のとり方とはまったくの逆です。
もっとも健康に良いとされる食事量の割合は「朝3:昼2:夜:1」といわれています。その理由をご説明しましょう。朝、食事をしっかりとることで、体内で「セロトニン」と呼ばれる物質が多く生成されます。
セロトニンとは、ノルアドレナリンやドーパミンの暴走を抑え、心のバランスを整える作用のある伝達物質で、セロトニンが不足すると精神のバランスが崩れ、イライラしやすくなったりうつ病を発症するといわれています。
このセロトニンを多く発生させることができるのが、「朝食をしっかり食べること」なのです。心のバランスを整えるためにも朝食をしっかりとることはぜひ心がけていただきたい点です。
また、できれば1000回程度しっかり噛んで食べることで、消化を助け、セロトニン分泌量を増やすことができます。
また、22時~2時の4時間は成長ホルモンの分泌が多くなる時間帯です。成長ホルモンは健康的な肉体、精神状態を保つために大切なホルモンですが、このホルモンの分泌において必要な条件があります。それは「就寝状態かつ空腹であること」です。
そのため、就寝前に満腹まで夕食を食べることは成長ホルモン分泌の妨げにつなるのです。よって、「できるだけ早寝を心がけ、遅くとも就寝2時間前には夕食を済ませ、量も少なめにし、その分、翌朝にしっかり食べる!」という習慣をつけましょう。
夜に安眠できるように(セロトニンメラトニンの関係)
朝食後約14時間前後で体内のセロトニンは「メラトニン」という物質に変化します。
メラトニンは、暗闇が目に認識されると脳の中心にある松果体という部分から分泌されます。自然な睡眠サイクルを調節する手助けをするといわれている物質です。
このメラトニンが「体内時計」のような役割を果たし、朝食後14時間前後で眠くなり、自然と就寝というような流れになります。メラトニンが体内で不足すると「寝不足」や、「眠りが浅く疲れがとれない」、「悪夢を見る」というように、睡眠の質が下がってしまいます。
逆を言えば、朝食をしっかりとることが睡眠の質の向上につながりやすくなると言えるのですから、朝食はしっかりとるべきでしょう。
ナイアシンが不足するとメラトニンは生成されづらい
前項で朝食をしっかりとることが安眠につながると記載しましたが、注意すべき点があります。それは、「ナイアシンが体内で不足している状態だと、セロトニンはメラトニンに変化しづらい」ということです。
ナイアシンとは、別名「ビタミンB3」と呼ばれ、血行を良くし肌を健康に保つ作用が有名ですが、実は、セロトニンがメラトニンに変化する過程で必要な栄養素がこのナイアシンなのです。
ナイアシン不足だとしっかり朝食をとっても充分なメラトニン生成にはつながりませんので、ナイアシンを食事からしっかり摂取することが大切です。
ナイアシン(ビタミンB3)を多く含む食品
ナイアシンは動物性食品、植物性食品のどちらにも多く含まれます。
特に、レバーや赤みの魚などに多く、そのほか、大豆や卵、きのこ類などにも含まれています。
身体の「糖化」と「低血糖症」
昨今の日本人は、炭水化物のとりすぎといわれています。炭水化物は体内で糖に分解され、エネルギーの元となる大切な栄養素ですが、とりすぎると余分な糖分が分解されず、血糖値が上がってしまいます。
食事でお米(糖分)をたくさん食べ、合間にお菓子などの糖分を食べ、またすぐ食事でお米(糖分)をとる、これが身体の糖化を引き起こします。
また、炭水化物をとることで糖を分解するインスリンという物質が肝臓から分泌されますが、炭水化物をとりすぎると、このインスリンも過剰分泌されます。この時、一時的に血糖値は急上昇しますが、分解が終了するとまた下がります。
低血糖症とは、この血糖値が戻るときに、元の値より極端に下がってしまい、さまざまな症状が起こる病気です。食後2~3時間以降の猛烈な眠気やだるさ以外に、突然イライラする、不安感が増すなどの精神的症状も表れます。
このように、身体の中の糖分の量は精神と密接に結びついています。暴飲暴食を避け、適量を守る、しっかり時間をかけて噛むという食生活が大切です。
アスタキサンチンによる強力な抗酸化作用
アスタキサンチンという栄養素については、テレビなどのメディアでもアスタキサンチンが配合されたサプリメントや化粧品などが多く紹介されているため、とても有名だと思います。
アスタキサンチンの抗酸化力は、あの「若返りのビタミン」と呼ばれるビタミンCの約6000倍と言われています。そしてその強力な抗酸化力から発揮される健康や美容の効果は絶大なものです。
若さをよみがえらせるアンチエイジング効果、美肌や美白に効く効果、ダイエット効果、がんや糖尿病などの生活習慣病を予防する効果、脳細胞の健康を保ちアルツハイマーなどの障害を予防する効果など、その効果の期待は益々広がっていくばかりです。
アスタキサンチンは、エビやカニ、サケなどの殻や身に含まれる天然の赤橙色の色素です。
この色素は「カロチノイド」の一種で、油にとけやすい脂溶性物質で、生活習慣病の予防のために必要なアスタキサンチンの摂取量は、1日に2mg~4mgと言われています。
アスタキサンチンは鮭に多く含まれ、紅サケの切り身100gの中には、約3mgのアスタキサンチンが含まれていると言われています。1日にサケ100gを食べればバッチリということですね。
アスタキサンチンの効果は一言で表すと活性酸素が原因で起こる症状を緩和させる働きがあります。活性酸素とは、人は生きている限り呼吸をしますが、呼吸の際に取り込まれた酸素は一部活性酸素という悪者に変化します。
この活性酸素は細胞を老化させたり、免疫力を低下させたりします。あらゆる病気はこの活性酸素が原因といっても過言ではないでしょう。
しかし、アスタキサンチンにはこの活性酸素の生成を抑える強い働きがあります。これにより、睡眠の質を上げる、糖尿病改善、アンチエイジング、血をサラサラにするetc…様々な身体や精神にとって良い効果が見込まれています。
歯周病・むし歯ケアでがん・脳卒中・急性心筋梗塞・糖尿病の改善
現在、成人の約8割が発症しているとされている歯周病。みなさん、この歯周病が、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病の原因になると考えられているのはご存知でしょうか?歯周病とこの4大疾病を関連付ける要因の1つは「炎症性サイトカイン」と呼ばれるものが関わってきます。
炎症性サイトカインとは、疼痛や発赤などの炎症作用やリウマチなどにも関与していると言われ、歯周病菌の内毒素LPSは、炎症性サイトカイン産生のおもな原因物質であるためです。また、むし歯に関しても興味深い研究結果があります。「むし歯がメタボリックシンドロームの要因となる」ということです。
これには炭水化物(糖質)の過剰摂取が関わってきます。これまでの疫学調査では、歯の喪失は炭水化物の過剰摂取をもたらすことが示されているため、歯を失うことがメタボのリスク因子になってきます。
そして、メタボが、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病の原因の1つであることは皆さんご存知の通りです。このように、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病を改善するためには、適度な運動、バランスのとれた食事などの良い生活習慣を心がけるだけでなく、「歯周病・むし歯ケアが根本的に大切」で、歯科医療を抜きにして生活習慣病の予防はできないという理解が急速に広がっています。"
銀座・世田谷(中町・三宿)で栄養療法をご希望の方へ
当院(銀座6丁目のぶデジタル歯科・のぶデンタルクリニック三宿・のぶデンタルクリニック中町)では、顎関節症・歯ぎしり・食いしばりの緩和・改善に力を入れております。一般的なマウスピース/咬合治療はもちろん、歯ぎしりや食いしばりの原因の1つでもあるストレスの解消にも着目し、必要に応じて栄養療法も実施しております。銀座・世田谷(中町・三宿)で栄養療法(サプリ)をご希望の方はぜひ、当院までお気軽にご相談ください。