オールオン4によって咬み合わせ・審美障害等を改善
咬み合わせの崩壊で歯のすり減り・審美障害がある(60代女性)
こちらの患者さまは右上ブリッジに違和感を感じるとの主訴で来院されました。
一見問題のないように見えますが、咬み合わせが悪く上下の歯が強く接触するため、前歯はひどくすり減っています。
頭や目を基準に咬み合わせを採得して模型で再現すると、咬み合わせが右下がり、左上がりであることが確認できます。笑った際には右側の前歯が出ていて、左側が引っ込んでいます。さらに、右上のブリッジを外すと、中の歯はボロボロになっており、保存不可能な状態でした。
レントゲン画像による診断
レントゲン写真で確認すると、右側が下がり、左側が上がっていることがよく分かります。左上には他医院で埋入したインプラントが確認できます。
主な症状
- 昔から何回治療しても、治療したものが外れたり壊れたりを繰り返す。
- 咬み合わせがしっくりこないので、物が食べにくく、削って調整しても、良くならない。
- 顎の調子が悪くて、口が開きにくくなったりする。
- 見た目が悪いので、笑うのをためらう。など
仮歯を装着して咬み合わせを補正
まずは右側と左側の咬み合わせにズレを修正するため、上顎と下顎に仮歯を装着しました。
仮歯を装着して咬みあわせを修正した際の顔貌と口元の写真です。前歯の軸がまだきちんと改善されていません。また、笑うと歯茎が露出する「ガミースマイル」であることが確認できます。
治療計画の立案
前歯部分の審美性の回復、ガミースマイル・咬み合わせの改善のため、既存のインプラントを利用する事などを考慮して、インプラント治療の計画を立案しました。上顎については咬み合わせがほぼ崩壊しており、ブリッジ部分の土台の歯は保存が不可能であるため、骨の高さも十分であることから、オールオン4コンセプトに従い、6本のインプラントで上部構造を支える形としました。
インプラント治療後の仮歯の状態
元々埋入されていた上顎のインプラントについては、左端の1本を残して2本を撤去しました。そして新たに5本のインプラントを埋入し、オペ直後に平面を揃えた仮歯を装着しました。
審美性・機能性の最終確認
治療完了
完成した最終的な上部構造を上顎と下顎へ装着し、咬み合わせを確認して治療完了です。
治療前後の比較写真です。審美性・機能性が改善され、患者さまにも満足いただけました。
年齢・性別 | 60代 女性 |
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主訴 | 右上ブリッジの違和感 |
治療期間 | 約1年1ヵ月 |
治療回数 | 約20回 |
治療費 | All on 4 上顎:2,838,000円 (税込) 追加インプラント1本:297,000円(税込) All on 4 サージカルガイド:110,000円 【合計】3,245,000円(税込) |
リスク | ・通常の外科処置と同じように、腫れや出血が出る可能性がある ・一時的に発音しにくい状態や噛みにくい状態になる可能性がある ・治癒期間中の仮歯が破損したり、すり減ったりする可能性がある |