補綴による咬み合わせ治療で偏頭痛や肩こりを改善
咬み合わせが原因で片頭痛・肩こりなどの症状がある(40代女性)
左側の片頭痛、口を開いた時の顎関節の痛み、左側の肩こりがひどいとの主訴で来院された患者さまです。
初診時には左下7番の欠損、下顎の正中(真ん中)が左にズレてることが確認できました。
セファロレントゲンによる骨格分析
頭部X線規格写真が撮影できるセファロレントゲンを用いて骨格の状態を分析すると、下顎が左側にズレていることが分かります。
骨格の分析結果から治療目標となる正しい顎の位置を導き出し、それを基に適切な治療計画を立案します。
TRP(治療顎位)を基にマウスピースと仮歯を作成
導き出された正しい顎の位置が治療顎位となります。 この治療顎位を基にマウスピース(TRP スプリント)と仮歯を作成します。
TRPスプリントの装着
TRPスプリントを下顎へ装着し、正中を合わせてバイトアップ(かみ合わせを高くする)しました。TRPスプリントについては食事の時以外は極力使用していただき、このケースでは数週間の使用によよって、偏頭痛、肩こり、顎関節の症状などが改善されました。
Bite Up Cap (BUC)の装着
次のステップでは、TRP(治療顎位)を基に作成した仮歯を装着した状態の咬み合わせで24時間生活していただきます。
欠損部にインプラント埋入
初診時に欠損していた左下7番へインプラントを埋入し、仮歯を装着して咬み合わせの微調整を行っていきます。
最終的な補綴治療を実施して治療完了
仮歯による咬み合わせの微調整が安定したことを確認後、金属のつめ物部分、仮歯の部分をセラミックに変更して治療完了です。正しい顎の位置で安定した咬み合わせが獲得されたことによって、初診時にあった肩こりや偏頭痛、関節の痛みは全て改善されました。
年齢・性別 | 40代 女性 |
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主訴 | 左側の片頭痛、口を開いた時の顎関節の痛み、左側の肩こり |
治療期間 | 約1年 |
治療回数 | 約20回 |
治療費 | 約1,320,000円(税込) |
リスク | 噛み合わせの変化による一時的な咀嚼障害、セラミックの破折、後戻り |