食いしばりの症状
食いしばりの症状
無意識のうちに咬みしめてしまうタイプで、日中、夜間にかかわらず起きます。咬みしめるだけでは音はなりませんが、わずかに横に動かすこともあり、その場合は音がすることもあります。
歯や詰め物が割れる
自分の体重の5~10倍の力がかかることで、歯や詰め物がすぐに破壊されてしまいます。
骨隆起
咬みしめをよくする多くの人に歯ぐきの隆起が見られます。下顎の裏側や上顎の中央に出る人が多いようです。その名のとおり骨が隆起したもので、病気ではありません。強い力に耐えるために加骨され、骨が太くなり、隆起しているのです。
歯肉退縮(歯茎が下がる)
歯ぎしり・食いしばりによって日常的に強い力が歯にかかると、歯が揺さぶられるため、少しずつ歯茎が下がってしまいます。
以前に比べて歯が長くなった感じがしたり、歯の根本部分がしみたりする場合は歯茎が下がっている可能性が高いです。
※歯肉の見た目を改善するためには、歯肉移植の手術が必要となります。
頬・舌粘膜の圧痕
いつも上下の歯を噛み合わせているので、頬の内側や下の横に白っぽい歯型の跡がついています。奥の歯がとても短くなっている咬みしめをする人によく見られるのが、奥歯の歯の高さが短くなっていることです。
歯の破損
咬みしめ型の人は、歯に圧力が集中したときに破損を起こしやすくなります。
歯の動揺
歯に指をあてて、横にギリギリやってみましょう。動揺している歯があれば、指で動きを感じることができます。
咀嚼筋(噛むときに動く筋肉)の強張り・痛み
これらの筋肉にこわばりや痛みを生じます。指で押さえると痛みを感じる場合があります。咬みしめ型の人は高頻度で肩こりや頭痛を併発しています。
食いしばりなどの噛む力が強いと知覚過敏になりやすい
噛む力が強くなると、歯がしなり、歯の根元の部分に大きな力が加わり、歯に1000分の1ミリのマイクロホールという小さな穴が開いてきます。
そのマイクロホールが500本、1000本と増えていくと、その穴と穴がつながって、大きくなり、マイクロクラックというヒビに変わります。
そうすると硬い歯質もボロボロととれてなくなってしまい、その部分にウエッジシェークドディフェクトというクサビ状欠損ができます。そこがしみて知覚過敏になるのです。歯の根元の部分がしみる方は要注意です。
食いしばりなどの噛む力が強いと虫歯になりやすい
虫歯の直接的な原因って何だと思いますか?
・甘いものが原因・・・?
・虫歯菌が原因・・・?
・歯磨きができていないから・・・?
たしかにどれも歯に悪いことですが、上記3点のみで虫歯ができてしまうわけではありません。
とある実験が過去に行われました。虫歯はなぜできるのか?ということを解明するための実験ですが、健康な歯に唾液を継続的にかけ、さらにそこに虫歯菌(ミュータンス菌)と砂糖を定期的に付着させ、これを何度も何日間も繰り返すという実験です。
その結果、虫歯はできていたのでしょうか?・・・答えは「NO」、虫歯はできていませんでした。歯質はやわらかくなっているものの、虫歯にはなっていなかったのです。
では、上記3点になにを足したら虫歯ができるのでしょうか?
答えは・・・「噛むこと」だったのです。食事の際の酸や、虫歯菌によってやわらかくなった歯に噛む強い力が加わることによって、局所的に歯に穴があいたり、ヒビ(マイクロクラック)が入ったりして、そこから細菌感染し、虫歯ができてしまうのです。
ということは、噛む力が強ければ強いほど、歯ぎしりをすればするほど大きな穴が空いたり、ヒビができたりするため、虫歯になりやすいということなのです。
歯並びが綺麗でも良い歯並び・噛み合わせとは限りません
歯並びや噛み合わせは歯科の中でもとても難解な分野です。上記の画像のように歯並びが綺麗で一見何も問題ないように見える場合でも、噛み合わせのバランスや歯軸のズレなどによって、顎関節症や歯ぎしり・食いしばりをはじめ、顔貌や姿勢の歪み、不定愁訴を引き起こす場合があります。
詳しくは下記のページをご確認ください。