顎関節症の初期症状について|顎関節症・咬み合わせ専門歯科医院HP

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顎関節症の初期症状について

投稿日:2024年1月9日

カテゴリ:顎関節症

最近では一般的に認知されるようになってきた顎関節症ですが、症状がまちまちではっきりと自分が顎関節症なのかどうなのかが把握しにくいようです。

いずれにしても、初期症状が痛みや不快感をあまり伴わない、つまりほぼ無症状で経過するケースがほとんどです。仮に症状があっても掴みどころが少ないので、患者本人が「顎関節症かもしれない」と相談にお越しになる場合もあれば、歯医者で指摘されて発覚するケースもあります。

今回はどのような症状や兆候が顎関節症の初期症状であるのかについてお話したいと思います。

 

まず有名な初期症状のひとつとして「関節雑音」があります。口を大きく開けたときや下顎を左右に動かしたときなどにポキポキと指を鳴らすような音がするようであれば、それはクリック音という関節雑音です。大抵の場合痛みを伴うことはなく、かつ頻度もそれほどではないことが多いです。そのため、機能的にみればほとんど問題無いと言っても差し支えなく、治療動機に結びつくことはこの段階では低い傾向にあります。

関節雑音の発生する原因は、顎関節とそれが収まる穴の間にはクッションのような役割を果たす軟骨(関節円板といいます)が関係しています。本来であれば、顎の運動に合わせて顎関節と接触した状態を維持しながら関節円板も動いていくのですが、その動き自体がスムーズに行われず引っかかったりすると関節がカクンと鳴ってしまう…というわけです。更に詳しくいえば、関節円板の中央部は凹んでおり、その部分に関節がちょうどはまりこんでいる状態が正常とされていますが、関節円板が引っかかると、その凹みから関節が逸脱して運動を継続しようとします。その際に関節円板を飛び越えるように顎関節が動くので、そのときにカクンとするという機序です。

 

次に挙げられるのは「開口障害」です。口を開けたときに開けにくくなる機能障害のことです。指の腹の幅で口の開く高さを簡易的に図るのですが、基準として、指3本分つまり人差し指と中指と薬指を横にした分の幅が基本的な開口量となります。以前とくらべて開口量が減ったせいでハンバーガーなどかぶりつく食事が摂りにくくなったといった生活面の変化で自覚されることが多いようです。

先述した関節円板の復位(元の位置に戻ること)がきちんと行えない状態であったり、本来の場所から円板が逸脱していると、本来ならば運動をなめらかにする関節円板が関節の運動を邪魔する形になり、関節二何かが引っかかっているような感覚があって口を開けようとしても開けられなくなったりします。軽度なものであれば、口を大きく開けずにしばらく安静にしていると徐々に回復して行くこともあるようです。

 

また、開口障害に伴って「開口時疼痛」も生じることがあります。文字通り、口を開けたときに耳の前辺りの顎関節部が痛むことです。季節的に発生することもあり、一過性で症状が消退することもあるようです。

「開口障害」と併発することが多いようです。口を開けようとすると耳の前辺りが引っ張られる感じがして開けにくく、無理して開けようとすると痛みが出てくる…といった具合です。基本的に痛みが生じる段階となると完全な消退は見込みにくいです。仮に症状が消えても一時的なもので数ヶ月おきに再発したりすることがほとんどです。なので、痛みが出た場合は不安を解消するためにも顎の相談や歯科医院の受診の検討をおすすめします。

 

顎のトラブルは顎を動かす筋肉、顎をつくる骨格や関節、そして歯の噛み合わせだけでなく全身的な要因からも影響をうけて発生しています。総括的な大規模な治療になることも珍しくなく、治療方法も矯正や被せ物を新調したりマウスピースを用いたりと多岐にわたります。

 

顎で気になる症状がある方は、まずは相談からいかがでしょうか。

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