市販のマウスピースで歯ぎしりの対策は可能ですか?|顎関節症・咬み合わせ専門歯科医院HP

  • 銀座院03-3572-4618
  • 中町院03-5760-4618
  • 三宿院03-3487-4618

市販のマウスピースで歯ぎしりの対策は可能ですか?

投稿日:2024年10月8日

カテゴリ:歯ぎしり・食いしばり

市販のマウスピースは、薬局やドラッグストア、インターネット通販サイトなどで簡単に購入することができます。製品の種類はさまざまで、スポーツシーンでの使用を想定したマウスピースもあるのでスポーツ用品店でも見かけることがあります。しかし、歯ぎしり対策専用のものは特にドラッグストアやインターネットで多く取り扱われています。

価格帯は数千円から手に入るものが多く、一般的には2000円〜5000円程度です。カスタムメイドのマウスピースに比べて非常に安価ですが、製品によっては耐久性やフィット感に良し悪しがでるので、購入する際は十分に検討する必要があります。

今回はそういった市販のマウスピースで歯ぎしりを抑制することは可能であるかについて、お話したいと思います。

市販のマウスピースの使用方法・調整方法

市販のマウスピースは「熱成形タイプ」と呼ばれるものが一般的かと思います。このタイプはその名の通り熱湯によって軟化するので、自宅で簡単に自分の歯型に合わせて調整することができます。

成形前のマウスピースを熱湯で指定時間浸漬し、箸やトングで取り出してやけどしない程度にまで冷やしたら、口腔内に装着し、しっかりと噛んだまましばらく保持します。最後に冷水に浸漬しマウスピースを硬化させれば完了となります。

上記の手順は製品ごとに若干異なる場合があるので、必ず説明書を読んで適切に調整することが重要です。

市販のマウスピースの特徴

市販のマウスピースのメリット

  1. 手軽に購入できる
    市販のマウスピースは、薬局やネットショッピングなどですぐに手に入れることができるため、急いで歯ぎしり対策をしたい人にとっては大変便利です。専門的な診察を受ける必要がないため、時間と手間を節約できます。

  2. 安価である
    歯科医院で作るカスタムメイドのマウスピースは保険内では5,000~6,000円ほどかかることが一般的ですが、市販のマウスピースはそれよりも安価であることが多いので、費用負担が少なくて済みます。

  3. 即日使用可能
    購入後すぐに自宅で調整すればすぐさま使用することができるため、急な歯ぎしりや食いしばりに対応することができます。夜間の歯ぎしり食いしばりに悩む人にとって、即効性のある対策となります。

  4. 自身での再調整が可能
    歯科医院で作成したマウスピースは、再調整などをするとなると歯科医院に行く必要がありますが、熱成形タイプのマウスピースは、自宅で手軽に自分の歯形に合わせてフィットさせることができます。限度こそありますが、これによりある程度快適な使用感を得られるのもポイントです。

市販のマウスピースのデメリット

  1. フィット感・適合に限界がある
    市販のマウスピースは万人向けに平均的な顎の大きさをもとに作られているため、個々の口の形状に完全に合うわけではありません。フィット感が十分でない場合、快適に使用できず逆に歯やあごに負担をかけてしまうこともあります。特に歯列が特殊な形をしている人や、骨格レベルで噛み合わせに問題がある人などには不十分な対策となり得ます。

  2. また、マウスピースを装着して寝る際に違和感や不快感を感じ、睡眠の質が悪化する可能性もあるので長期的な使用が難しい人もいるでしょう。

  3. 耐久性の低さ
    市販のマウスピースは歯科医院でつくるマウスピースと比較すると、使用する素材が柔らかいことが多く、長期間にわたって使用すると劣化することがあります。特に強い歯ぎしりをする人にとっては、短期間で買い替えが必要になる可能性があります。

  4. 専門的な調整ができない
    市販のマウスピースは、自分自身で調整が可能であるものの、歯科医の診断や専門的な調整を受けることができません。そのため、歯ぎしり食いしばりの根本原因を解決するものにはなりえません。なのでただ一時的かつ簡易的に歯を保護するだけのものと割り切る必要があります。

市販のマウスピースはどんな人に向いているか

市販のマウスピースは、軽度の歯ぎしり食いしばりに悩んでいる人や、まずは手軽な対策を試したいという人に向いています。しかし長期的な解決策としては限界があるため、問題が深刻な場合は歯科医の診察を受けたうえでカスタムメイドのマウスピースや他の治療法を検討することをお勧めします。

まとめ

市販のマウスピースは手軽で安価な対策ですが、フィット感や耐久性、そして根本的な問題解決にはあ限界があります。軽度の症状に対応するための一時的な対策としては優れていますが、重度の歯ぎしりや長期的な使用を考えている場合は、専門の診察を受けた上で、適切な治療を進めることが大切です。​

■ 他の記事を読む■

トップへ戻る