顎関節症の治療期間ってどれくらいなの?
投稿日:2026年3月10日
カテゴリ:顎関節症
顎関節症は、顎の痛みや口の開けにくさ、関節音などの症状が現れる疾患です。昨今においては比較的よく見られる病状となっていますがどのくらいの期間で治るのかと不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
顎関節症の治療期間は、症状の程度や原因によって大きく異なります。数日数週間で改善するケースもあれば、年単位で長期的な通院が必要になる場合もあります。今回は顎関節症の治療期間の目安や、症状ごとの経過についてお話しようと思います。
顎関節症の治療期間は人によって大きく異なる
顎関節症は一つの原因だけで起こるものではなく、さまざまな要因が複雑に関係して発症します。主な要因としては次のようなものがあります。
・ 慢性的な食いしばり歯ぎしり
・ 上顎と下顎の噛み合わせや顎関節の問題
・ 長期的でコントロール出来ていないストレス
・ 姿勢の影響
これらの要因が複数重なっている場合も多く、病態も多様化しています。そのため治療期間にも個人差が生じるわけです。
軽度の顎関節症の場合
軽度(ここでは発症から期間が短かったり症状が弱いものとして説明します)の顎関節症では、数週間から1〜2か月程度で症状が改善するケースも少なくありません。
例えば、顎関節症1型とされる噛むときに使う筋肉に原因がある場合は、
・ 症状がある間は顎を必要以上に動かさずに安静にする
・ 硬い食品を控える
・ 歯ぎしり食いしばりがある場合は、それらをコントロールできるように就寝時にマウスピースを用いるようにする
といった生活習慣の見直しによって症状が落ち着くことがあります。ただし、症状が一時的に改善しても、原因となる習慣が続いている場合は再発することもあります。その場合、習慣を改めて改善するか他の治療の選択肢を選ぶ必要があります。
中等度の顎関節症の場合
関節の内部で関節円板がずれている「関節円板転位」など構造的問題が関係している場合、治療には数か月以上かかることがあります。
このようなケースでは、
・ マウスピース(スプリント)を用いての定期的な経過のチェック
・ 投薬による顎関節の消炎をはかる
・ 咀嚼筋の緊張を和らげる(噛み合わせの見直し治療、ボツリヌストキシン注射など)
・ 生活習慣の改善指導
などを組み合わせて治療を進めていきます。症状は徐々に改善していくことが多く、3〜6か月程度の期間で安定してくるケースもあります。
※慢性的な顎関節症の場合
顎関節症が長期間に渡って続いている場合、完全に症状が消えるまでには時間がかかります。
慢性的な顎関節症では、
痛みが出る時期と落ち着く時期を繰り返す
気候やストレスで症状が変動する
といった特徴が見られることもあります。
このような場合、短期間で「完治」を目指すというよりも、症状をコントロールしながら安定した状態を維持することが治療の目標になります。
治療期間に影響する生活習慣
顎関節症の治療期間は、日常生活の習慣によっても大きく左右されます。
例えば、
・ 無意識の食いしばり
・ 長時間のスマートフォン使用による前傾姿勢
・ 頬杖をつく癖
・ 片側だけで噛む習慣
これらの習慣が続くと、顎関節や筋肉に負担がかかり、症状の改善が遅れる可能性があります。そのため、治療と並行して生活習慣を見直すことが非常に重要です。
※生活習慣ではなく職業的背景に基づく問題であった場合は就業環境の改善などを含めた包括的な改善が必要になるケースもありえます。
段階的に改善していく
顎関節症の症状は大抵の場合は徐々に改善していくことが多いものです。
例えば、
痛みが軽くなる
↓
開口量が少しずつ増える
↓
動かしたときの違和感が減る
といった形で段階的に回復していきます。なので症状がすぐに消えないからといって諦めて装置や投薬を中断するのではなく、まずは指示された通りの期間だけでも継続してみましょう。
まとめ
顎関節症の治療期間は、軽度であれば数週間から数か月で改善することもありますが、慢性的な場合は長期的な管理が必要になることも多いです。
また、顎関節症は症状の出現と消退を繰り返すので、焦らず継続的にケアを行うことが大切です。
以前の記事でもお話したように、顎の違和感や痛みが続く場合は早めに歯科医院で相談することが何より大切です。気になったら早めのアクションを起こすことで症状の悪化を防ぐことができます。
日常生活の習慣も見直しながら、顎への負担を減らしていくことが改善への近道となります。
■ 他の記事を読む■


