顎関節症で口が閉じにくくなる原因って?
投稿日:2026年3月8日
カテゴリ:歯ぎしり・食いしばり 顎関節症
顎関節症というと、「顎を動かすと音がする」「口を開けると痛い」という症状を思い浮かべる方が多いかもしれません。
それは顎関節症のよくある症状なのですが、実は「顎が外れたようになって閉じにくい」「閉じようとする際の顎の動きに違和感がある」「噛み合わせが合わない時がある」といった症状も顎関節症に由来することもあるのです。今回は顎関節症でなぜ口が閉じにくくなるのか、その原因と仕組みについてお話しようと思います。
そもそも顎関節症とは?
顎関節症とは、顎の関節やその周囲の筋肉に異常が起こり、痛みや動きの制限、関節音などの症状が出る状態を指します。
代表的な症状には次のようなものがあります。
・ 顎関節や顎周囲の筋肉の痛み
・ 口の開閉時など顎の動きの違和感
・ カクカク・ジャリジャリといった関節雑音
・ 口が閉じにくいときがある(顎が外れたようになる)
今回のテーマである閉口時の問題も顎関節症の症状のひとつです。次にさらに深堀りしてみましょう。
口が閉じにくくなる(噛み合わせにくくなる)主な原因
① 関節円板のずれ(円板転位)
顎関節を構成する組織の中に「関節円板」というクッションの役割をする軟らかい軟骨のような組織があります。この円板が本来収まっている位置からずれて位置することを「円板転位」といいます。円板が前方にずれた状態で顎を動かすと、閉じるときに円板が引っかかってうまく関節の運動が行われず、動きがスムーズにいかなくなったり、顎が外れたように閉口出来なくなることがあります。
② 顎の脱臼(開口障害の一種)
まれにですが、大きく口を開けたあとに関節が前方に外れたまま戻らなくなる「顎関節脱臼」が起こることがあります。この場合、口が閉じられない状態になります。
突然口が閉じられなくなった場合は、速やかな受診が必要です。
⑤ 噛み合わせの変化
顎関節症が進行すると、顎関節の位置関係が変化することがあります。それに伴って一時的に噛み合わせが変わって感じることがあります。「いつもと噛み合う位置が違う」「歯が浮いている感じがする」といった症状は、関節や筋肉のバランスの乱れが影響していることがあります。
こういったときに注意したいこと
口が閉じにくいと感じる場合、当然のことながら無理に強く閉じようとしたり、負荷を強いるのは避けましょう。無理な動きは関節や筋肉にさらなる負担をかけ、症状を悪化させる可能性があります。
また、次のような習慣がある場合は見直しが大切です。
・ 日中の歯ぎしり食いしばり
・ 長時間のスマートフォン使用による前傾姿勢の維持
・ 食事において片側だけで噛む癖
・ 頬杖をつく習慣
これらは顎関節に偏った負担をかける原因になるので、可能な限り改善することをおすすめします。
症状が続く場合は早めの相談を
このような症状は一時的なものもあれば、関節内部の構造的な問題が関与していることもあります。次のような場合は受診をおすすめします。
・ 数日経っても改善しない
・ 強い痛みがある
・ 口の開閉が明らかに制限されている
・ 噛み合わせが急に変わった気がする
こういった症状を自覚した場合、なるべく早期に対応することで症状の悪化を予防・軽減することができます。
まとめ
顎関節症で口が閉じにくくなる原因は、関節円板のずれ、顎関節の脱臼や噛み合わせの変化、さらには炎症などさまざまです。
また顎の動きは顎関節だけでなく骨格やその構造、上顎と下顎の噛み合わせ関係、そしてそれらを筋肉のバランスによって成り立っています。なのでどこか一つに問題が起こると、開ける・閉じるといった基本的な動作にも多少影響が出るのです。「閉じにくい」という症状は軽視せず、違和感が続く場合は専門的な診察を受けることが大切です。顎関節症は早期対応によって改善しやすいケースも多いため、我慢せず相談するようにしましょう。
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