マウスピース以外で歯ぎしり食いしばりの対策に有効なものはありますか?|顎関節症・咬み合わせ専門歯科医院HP

  • 銀座院03-3572-4618
  • 中町院03-5760-4618
  • 三宿院03-3487-4618

マウスピース以外で歯ぎしり食いしばりの対策に有効なものはありますか?

投稿日:2024年11月8日

カテゴリ:歯ぎしり・食いしばり

歯ぎしりや食いしばりは、多くの人が日常的に経験したり悩みの種となる問題です。特にストレスが溜まると症状が悪化しがちです。就寝中に使用するマウスピース(ナイトガード)は保険診療の範囲内で適用できることもあり、広く利用される治療法ですが、装着しながら就寝しにくい問題であったりメンテナンスが煩わしいと感じる方もいらっしゃいます。そこで今回は、マウスピースを使用しない歯ぎしり食いしばり対策について、どのようなものがあるのか有効な方法をいくつか紹介します。


1. 姿勢改善のための運動

姿勢を維持するための筋力が不足していることが原因で姿勢が悪いと、顔を前に突き出す姿勢になりがちです。その際に顎周囲の筋肉が緊張、つまり常に力が入った状態になってしまいます。それにより必要以上に歯や顎の骨に負担がかかるので歯ぎしりや食いしばりの原因になることがあります。

方法
姿勢改善の基礎は適度な筋力の獲得にあります。適度・適切な運動が効果的です。これにより、背筋や体幹が鍛えられるので正しい姿勢を保つ資本となる筋力が得られます。

メリット

  • ・根本的な筋力不足による問題の改善が期待できる
  • ・身体を動かすことでストレスの軽減にもつながる

デメリット

  • ・効果が現れるまでに時間がかかる
  • ・定期的な運動習慣を身につける必要がある

2. 顎周囲の筋肉のマッサージ

噛みしめる際に使う筋肉が緊張している場合、意識せずとも歯や顎に負担を書ける状況が慢性的に生じることになります。マッサージやストレッチでそういった筋肉への血流を促すことで、緊張を緩和させることができるので症状を和らげることができます。

方法
噛みしめる際に使用する筋肉はいくつかあります。まず咬筋はこめかみ・頬骨の下からエラにかけてに存在します。また、側頭筋というイチョウの葉のような形をした筋肉が耳を起点に存在しています。ともに指や手のひらで軽く押すようにしてマッサージをしたり、温かいタオルなどを当てて温罨法を実施するのも効果的です。

メリット

  • ・手軽に実施でき、痛みやこりが軽減されることで歯ぎしり食いしばりの頻度を減らせる
  • ・これらを継続することで習慣的かつ継続的に緊張を緩和できる

デメリット

  • ・一時的な効果にとどまり、満足な結果を得られない場合がある
  • ・セルフマッサージの場合、自己流で行うことになるので効果がいまいち出にくいこともある

3. 噛み合わせの見直しと治療

歯並びであったり顎の位置、あるいは過去に装着した補綴物(詰め物や被せ物)によって噛み合わせに変化が生じたり、あるいはそれらの影響で必要以上に上下の歯どうしが干渉し合ったりすると、顎の筋肉が緊張しやすくなり、歯ぎしり食いしばりが発生したり増悪するケースがあります。

方法
歯並び・上顎と下顎の位置・補綴物などといったものを含め、包括的に一口腔単位での顎の機能や噛み合わせの状況を分析し、それに基づいた治療を行います。例えば、詰め物や被せ物を適切な設計に作り直したり、顎の位置を誘導する矯正治療を行ったりして、結果に基づいた適切な噛み合わせを構成すれば、顎や歯への負担が減り、歯ぎしり食いしばりを軽減させることができます。

メリット

  • ・顎の構造的問題を改善することで根本的な改善が期待できる
  • ・きちんと治療を経ることで歯ぎしり食いしばりをコントロールするうえで高い効果を得ることができる

デメリット

  • ・効果が現れるまでに時間がかかる
  • ・治療の過程で症状が一時的に悪化することがある
  • ・治療方法が画一的でなく専門性が高いので専門機関での受診が必要になることがある
  • ・定期的かつコンスタントな治療通院が必要

さいごに

マウスピース(ナイトガード)以外にも、歯ぎしり食いしばりに対する様々な対策が存在しますが、当然のことながらそれぞれにメリット・デメリットが存在します。また、それぞれの方法で得られる効果も違いますので、ひとりひとりの症状の程度や進行度によっておすすめできるものは異なってきます。中には組み合わせることで、より効果的な改善が期待できる方法もあります。​

トップへ戻る