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歯ぎしり食いしばりが歯や詰め物に与える悪影響とは?

投稿日:2024年5月15日

カテゴリ:歯ぎしり・食いしばり

歯ぎしりや食いしばりは一般的にストレスや不安などの心理的な要因だけでなく、上顎と下顎の関係性の不均衡によっても引き起こされる習慣です。これらの症状は、患者が睡眠中や日中に無意識に歯を強く食いしばったり、摩擦させたりすることで現れます。これが継続すると、歯や詰め物に悪影響を及ぼす可能性があります。

歯ぎしりや食いしばりが歯や詰め物に与える主な悪影響について

  1. 歯や詰め物の摩耗:強い力で食いしばることで、歯の表面が削れて摩耗したりするほか、詰め物も同様に損耗していきます。これによって、歯が薄くなり、歯の構造が損なわれていくほか、詰め物が損耗したところから変形・破損したり、それがきっかけとなり詰め物や被せ物が脱離することがあります。

  2. 歯のひび割れや割れ:過度な圧力が加わると、歯がひび割れたり割れたりする可能性があります。樹脂製の詰め物や被せ物も同様のことが起こり得ます。特に詰め物と接する歯の部分は、歯ぎしりや食いしばりによって影響を受けやすく、欠けたりトラブルが生じやすいです。

  3. 歯の不安定化:歯ぎしりや食いしばりによって歯が揺れてしまうことがあります。これは同時に歯周病のリスクも高めることになり、結果として歯が抜けやすくなります。

  4. 詰め物の変形や早期脱離:歯ぎしり食いしばりによって詰め物や被せ物に強い圧力が加わると、金属製のものであればたわんで変形してしまったり、樹脂製のものであれば割れでしまったり、セラミック製のものであっても歯ぎしり食いしばりが慢性的に行われている場合は割れてしまったりと、詰め物のトラブルの原因になります。そのトラブルが原因で何度も詰め物や被せ物をやり変える再治療を繰り返していると、結果的に歯の寿命が短くなる(=歯を失う時期が早くなる)とされています。

歯ぎしり食いしばりによる悪影響への対策について

  1. マウスピース(ナイトガード)の装着:睡眠中に無意識でしてしまう歯ぎしりや食いしばりから歯や詰め物などを守るために、歯科医に相談してマウスピース(ナイトガード)を作製して就寝中に装着することが効果的です。これにより、歯と詰め物などが保護されるので、トラブルのリスクを減らすことができます。また、顎関節への負担の軽減も期待できます。

  2. ボツリヌストキシン治療を行う:健歯ぎしり食いしばりは過度な筋肉の酷使によるものですので、ボツリヌストキシン治療によって筋肉の与える力をコントロールすることで歯や詰め物などに過剰な力がかからないようにすることが可能です。

  3. 不良補綴物のやり変え:不良補綴物とは、経年劣化や無理な設計などが原因で歯との適合が十分でない詰め物や被せ物をいいます。そのままにしておくと、歯ぎしり食いしばりによって不良補綴物を中心に予期せぬ破折や破損、むし歯の発生などが生じます。詰め物や被せ物をやり変えてきれいに整えたりすることは場合によりますが長い目で見たときに歯を守る有効な手段となりえます。

  4. 詰め物・被せ物の材料の変更:詰め物の材料が樹脂製・金属製といった保険診療によるものである場合、基本的に噛む力によって徐々に消耗したり変形していきます。最終的に先述のような不良補綴物として種々の原因となったりするので、そういったリスクが非常に少ないセラミック製の詰め物や被せ物に材料をアップグレードするのが歯を守る一助になります。
  5. 噛み合わせの治療を行う:上顎と下顎の位置関係の不調和は歯ぎしり食いしばりを増長・増悪させてしまいます。さらにその状況での歯ぎしり食いしばりは歯や詰め物や被せ物に対しても過度な力を与えてしまいます。そのため、顎の位置の不調和を取り除いて改善することが結果的に歯ぎしり食いしばりを軽減し、歯や被せ物を守る環境を作ることに繋がっていきます。

これらの対策を組み合わせることで、歯ぎしりや食いしばりによる悪影響を最小限に抑え、口腔の健康を維持することができます。歯科医院には治療のためではなく予防のために通院できるのが理想的です。まずは歯や詰め物や被せ物を守るために、興味がある方は相談からいかがでしょうか。

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