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子どもの歯ぎしり食いしばりって放置しないほうがいい?

投稿日:2026年6月3日

カテゴリ:歯ぎしり・食いしばり

「子どもが毎晩歯ぎしりをしていて、歯が削れてしまわないか不安」

お子さんの歯ぎしり食いしばりに気付いて、歯科医院へ相談される保護者の方は少なくありません。大人の歯ぎしり食いしばりは、以前から歯の摩耗や顎関節症、知覚過敏などの原因になることが知られています。そのため、「子どもの歯ぎしり食いしばりも放置していたら何か問題が?」と心配になるのは自然なことです。

しかし実は、子どもの場合と大人の場合とでは少し意味合いが異なります。

もちろん注意が必要なケースもありますが、多くの場合は成長過程でみられる生理的な現象であり、必ずしも悪いものではありません。今回は、子どもの歯ぎしり食いしばりが起こる理由や問題となるケース、経過観察でよいケースについてお話しようと思います。

 

子どもの歯ぎしり食いしばりは珍しいことではない

実は、子どもの歯ぎしり食いしばりは非常によくみられる現象です。特に、乳歯列期(3~6歳頃)と混合歯列期(6~12歳頃)にかけてみられます。これらは歯や顎が発育していく過程で起こる自然な反応のひとつと考えられている場合もあります。

 

子どもの歯ぎしりが起こる理由


1. 噛み合わせを調整している

子どもの歯ぎしりで最もよく知られている理由のひとつが、噛み合わせの調整です。乳歯や永久歯は成長とともに少しずつ生え変わり、顎の大きさも絶えず成長していきます。その過程で上下の歯の接触状態が常に変わっていくため、身体が自然に楽に噛める感覚を確かめたり、顎の位置を調整しようとして歯ぎしりが起こると考えられています。このタイプの歯ぎしり食いしばりは、多くの場合特別な治療を必要としません。

 

2. 顎や筋肉の発達を促している

子どもの顎は言うまでもなく成長途中です。その過程で歯ぎしり食いしばりによって顎周囲の筋肉をさかんにつかうことで、筋機能の発達発育の一部として働いたり、顎の骨の成長を誘導している可能性も指摘されています。もちろん過度な力は望ましくありませんが、歯ぎしり食いしばりを見つけたからといって過度に心配する必要はない場合も多いのです。

 

3.心身へのストレスや環境変化

大人と同様に、子どももストレスを感じます。

例えば、入園・入学やクラス替え、習い事の変化や引っ越しなどの環境変化がきっかけになることがあります。また、日中に受けた刺激や緊張が睡眠中の歯ぎしり食いしばりとして現れることもあります。ただし、そういった環境変化や刺激を受けたからといって必ずストレスが原因である、とは限りません。

なお、成長に伴う生理的な歯ぎしり食いしばりの方が発生頻度は多いと考えられています。

 

子どもの歯ぎしりは必ずしも悪いものではない

保護者の方がまず知っておきたいのは、「子どもの歯ぎしり=病気」ではないということです。

大人の歯ぎしり食いしばりでは(以前から度々触れたことがあると思いますが)歯の摩耗・詰め物被せ物の破損、知覚過敏や顎関節症の発症リスクなどが問題になります。

しかし子どもの場合は、成長発育に伴う一時的な歯ぎしりであることが多く、特別な治療を行わなくても自然に落ち着くケースが少なくありません。歯科医院でも、「経過観察で問題ありません」と説明されることがよくあります。

 

問題となる歯ぎしり食いしばりとは?

一方で、注意が必要なケースもあります。

 

歯が大きくすり減っている

歯の表面が著しく削れている場合は注意が必要です。乳歯は永久歯より柔らかいため、強い歯ぎしりが続くと摩耗が進みやすくなります。咬耗が進むと乳歯のエナメル質が削れてその下の層である象牙質がみえてきて色も薄黄色にみえます。

 

顎や歯の痛みを訴える

朝起きたときに、顎(耳の前あたり)が痛い、口が開けづらい、噛むと痛い

といった症状がある場合は、顎関節や筋肉への負担が大きくなっている可能性があります。

 

睡眠の時間・質が十分でない

昨今では小児においても睡眠が十分に確保できない状態が多いです。その状況でさらに

 ・ いびきが強い
 ・ 口呼吸がある
 ・ 寝苦しそう

といった症状がみられる場合は注意が必要です。

 

保護者の方ができること

子ども自身が音や感覚を楽しむ目的で歯ぎしり食いしばりをしているのであれば、注意することはある程度有用かもしれません(もちろん過度に注意する必要はないと思います)。

しかし一方で、睡眠中の歯ぎしり食いしばりは無意識下で行われるため、本人がコントロールすることはできません。

まずは、

 ・ 十分な睡眠時間を確保する
 ・ 規則正しい生活を送る
 ・ リラックスできる環境を整える
 ・ 定期的に歯科検診を受ける

ことが大切です。

特に成長期は歯並びや顎の発育が大きく変化するため、定期的なチェックによって異常の早期発見につながります。

 

まとめ

子どもの歯ぎしりは多くの場合、歯や顎の成長に伴って起こる自然な現象です。

特に乳歯から永久歯への生え変わりの時期には、噛み合わせの調整や発育の一環としてみられることがあり、必ずしも悪いものではありません。

一方で、

 ・ 歯の著しい摩耗
 ・ 顎の痛み
 ・ 睡眠の問題

などがみられる場合には、専門的な評価が必要になることもあります。

お子さまの歯ぎしり食いしばりに気付いた際は、まずは過度に心配せず成長の一部として見守りながら、気になる症状がある場合は歯科医院で相談することをおすすめします。

定期的なチェックを受けることで、お子さまの健やかな口腔発育をサポートすることが大切なポイントといえるでしょう。

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