顎関節症と顎の痛みについて|顎関節症・咬み合わせ専門歯科医院HP

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顎関節症と顎の痛みについて

投稿日:2023年2月24日

カテゴリ:歯ぎしり・食いしばり 顎関節症

顎関節症になると、耳の前にある顎の関節(顎関節)に症状が出たり、顎関節周辺筋肉に症状が出ます。

症状としましては、口を開けると痛くて開きずらかったり、開かなかったり、閉めした際に閉めにくかったり、傷んだりします。 また、食事の際に硬いものを噛むと関節が痛くて噛めなかったり、左右どちらか片側で噛むと関節が傷んだり、側頭部や顎の周辺が痛くてうまく食事を噛めなかったり、顎が疲れていてだるい感じがしたりします。 顎関節や側頭部に触れると違和感があったり、もみほくしたり冷やしたりすると症状が軽くなったり、さらに酷くなると何もしなくてもズキズキと傷んでいる事もあります。

痛くなる部位としては、

①耳の前あたりにある顎関節部に症状が出ると、口を開けたり閉めたりする事が辛くなり、通常指3本分開くはずの口が指1本分も開かなくなり、口を開ける際にパキッという音と共に顎関節に痛みが生じたり、普通に噛むだけで顎関節が痛んだりします。  

これは、顎関節に過剰な負荷がかかる事で生じる痛みなので、夜間睡眠時の過剰な歯ぎしり食いしばり、噛み癖、姿勢、噛み合わせ、歯並び、頬杖、うつ伏せや横向きでの睡眠の様に下顎を偏位させる様な行動、虫歯や歯周病での片側噛み、ストレス、生活習慣などが原因となっています。

顎関節に痛みが生じた場合、無理に口を開けたりせずなるべく安静にしておき、硬い食べ物を避けて、柔らかい食事をしながら経過を見ます。 すぐに痛みを取りたい場合などは、痛み止めを服用するか、クリニックに来院して頂ければ、顎関節部に低周波を当てて炎症を和らげたりする事も可能です。 また、痛みが和らぐ口の開け方を指導します。 しかし、これは痛みが一旦落ち着くまでの対処療法に過ぎませんので、痛みが落ち着いたら痛みが出る原因を診査して、再発しない様にしっかりと対処する事が望まれます。

②周辺筋肉である側頭筋に症状が出た場合、側頭筋群は口の閉口に関与する筋肉で、こめかみの横の頭の側頭部に広く薄く扇状に存在していますので、いわゆる偏頭痛の様な症状が出ます。また、目の横を走行しているので、こめかみが傷んだり、目の奥が痛むと訴える場合もあります。 偏頭痛とともに、肩こりが生じている場合も少なくありません。

③噛む筋肉で最も力を発揮する咬筋に症状が出た場合、顎がだるい感じがしたり、頬がこわばった感じがしたり、咬筋が付着している下顎の角(下顎角)や頬骨あたりに痛みを感じたりします。 

②③の様な筋肉の症状は、単純に筋肉の過負荷による筋肉痛として現れている場合が多く、押したり揉み解したりすると、気持ち良い感じがしたり、痛みが和らいだりします。 冷やしたりするのも効果があるかもしれません。 

特に夜間無意識状態で行なっている 歯ぎしり食いしばりは、日中起きている時の噛む力と比べて5〜10倍もの力で行っていると言われますので、朝の起床時に上記の様な症状が強く出る事もあります。 また、ストレスや睡眠の質が良くない場合に、歯ぎしり食いしばりは多く強くなりますので、生活環境なども関係しています。

対処方法としては、

①ストレスの少ない生活をする。 仕事の変化、身内の不幸、家族間の悩みなどストレスを多く抱えると、夜間の歯ぎしり食いしばりが助長されます。

②睡眠の質を向上する。 睡眠が浅いと歯ぎしり食いしばりの時間が増えます。しっかりと深い眠りができる環境が望ましいです。

③噛む力をコントロールする。 噛む力が強いと、通常の方よりも症状が出やすくなります。ボツリヌストキシン治療などを行って噛む力をコントロールできます。

④歯ぎしりしてもスムーズな歯ぎしりができる噛み合わせにする。 噛み合わせが悪いと歯ぎしり食いしばりした際にスムーズに顎が動かず他の部位に負担がかかります。 特に歯ぎしりした際に奥歯しか当たらない噛み合わせだと噛み合わせの力が発揮されやすく症状が出やすいので、犬歯と犬歯が奥歯を守り順次奥歯が離れていく様な、犬歯誘導のシークエンシャル咬合が理想とされています。

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