歯ぎしりによる悪影響・トラブルについて|顎関節症・咬み合わせ専門歯科医院HP

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歯ぎしりによる悪影響・トラブルについて

投稿日:2023年6月30日

カテゴリ:歯ぎしり・食いしばり

歯ぎしり食いしばりによって悪影響を受けるのは歯だけではありません。今回は、歯ぎしり食いしばりによって生じる具体的なトラブル・症状について説明したいと思います。

 

まずはじめに、歯ぎしり食いしばりが歯のほかに影響を与えている部位ついて紹介と説明をしたいと思います。

①側頭部 … 側頭部にはイチョウの葉のような形の「側頭筋」と呼ばれる筋肉が存在します。その側頭筋は、口を閉じるときやものを噛むときに使用する筋肉なので、歯ぎしり食いしばりの際には当然のことながら酷使されています。その結果、側頭筋が原因で偏頭痛が発生したりします。ただし、すべての偏頭痛の原因がこの機序で生じているわけではないのでちゃんと診断が必要です。

②エラ … 顎のエラの部分には「咬筋」と呼ばれる筋肉が存在します。①の側頭筋と同じく口を閉じるときに使う筋肉のひとつで、歯ぎしり食いしばりの際に側頭筋と同じように酷使されています。その結果、顎のエラの部分に痛みや違和感であったり、張った感じが現れるようになります。咬筋が歯ぎしり食いしばりによって肥大化すると輪郭であったり顔貌の変化も生じます。

③肩 … 歯ぎしり食いしばりと肩こりの関連性はかねてより指摘されています。口を閉じるときに使う筋肉をまとめて「閉口筋群」といいますが、それらが歯ぎしり食いしばりによって緊張するとその周囲に存在する筋肉も連鎖的に緊張してしまいます。結果として肩や首の筋肉がこってしまいます。

④眼 … 歯ぎしり食いしばりによって酷使される筋肉の緊張状態が慢性的に続くと、閉口筋群の付近の目の動きに関連する筋肉も緊張させてしまいます。結果として目の奥の痛みや疲労感が現れるようになります。①の偏頭痛と同じく、すべての眼精疲労が歯ぎしり食いしばりによって生じているものではないので、原因の特定にはちゃんとした診査診断が必要です。

⑤顎関節 … 歯ぎしり食いしばりによって顎の関節も非常に強い負荷を受けています。長い期間にわたり負荷を受けた関節は徐々に削れたり、変形したりします。その結果、顎の高さが変わってしまったり顎の左右のズレが生じたりして顔貌にも影響を与えてしまいます。また同時に、耳の前辺りの顎関節にも痛みがでます。

 

次に、歯ぎしり食いしばりが影響を与えうるものごとについて説明したいと思います。

①睡眠 … 睡眠中の歯ぎしり食いしばりは眠りが浅いとき、いわゆるレム睡眠のときに生じます。その一方で歯ぎしり食いしばりが常習化していると、交感神経が優位な状態になります。その影響で寝付きが悪くなったり睡眠が浅くなったりしますので、歯ぎしり食いしばりは睡眠の質を下げる負のスパイラルを生み出す原因になります。

②集中力 … 歯ぎしり食いしばりが常習化すると、①で述べたように交感神経が優位になります。そうなると、「Fight or Flignt」という反応が生じます。つまりは、何が起きても(Fight=戦うか、Flight=逃げるか)反応できるようにあちらこちらに注意を配るようになるわけです。結果として、注意力散漫という形で集中力の低下につながってしまうことがあります。

③虫歯のリスク … 意外と知られていないことですが、歯ぎしり食いしばりによって歯の表面に傷ついたりヒビが入ったりするとそこから虫歯菌が侵入してしまい、虫歯が発生してしまいます。「しっかり歯磨きしているはずなのに、なぜここだけよく虫歯になるんだろう?」という悩みをお持ちの方は歯ぎしり食いしばりの関与を疑ってみてもいいかもしれません。また、詰め物がよく取れたり割れたりするのであれば、同様に歯ぎしり食いしばりによって詰め物や被せ物にヒビが入ったり、揺さぶられていたりしているかもしれません。

 

いずれにおいても大抵の場合は、他の要因と絡んで自覚症状を引き起こしています。そういった原因の一つである歯ぎしり食いしばりを根本的に取り除く方法として、咬合治療があります。まずは相談からいかがでしょうか。

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