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全身のゆがみと顎関節症には関係がある?

投稿日:2026年9月9日

カテゴリ:歯ぎしり・食いしばり

肩こりや首の痛みが出始めた時期と同じタイミングで顎の違和感を自覚したのはなぜなのか、似たような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。顎関節症は、顎の関節やその周囲の筋肉に痛みや違和感が生じたり、口が開けにくくなったり、顎を動かしたときに音が鳴ったりする症状の総称です。

顎関節は周囲の筋肉との関連から首や肩はもちろん、姿勢や全身のゆがみは大いに関係があります。さらに、姿勢などの身体全体の状態ともまた、無関係ではないのです。

今回はそういった身体のバランスと顎関節症の関係について詳しくお話しようと思います。

 

そもそも「全身のゆがみ」とは?

一般的に「全身のゆがみ」という言葉は、姿勢の左右差や背骨・骨盤の位置、肩の高さなどに左右差がある状態を指して使われることが多いでしょう。

例えば、

 ・ 猫背で頭が前気味に出ている
 ・ 肩の高さが左右で違う
 ・ いつも同じ側に体重をかけて立つ
 ・ 足を組む癖がある
 ・ 片側ばかりで荷物を持つ事が多い

など、日常生活の習慣や癖の積み重ねによって姿勢に偏りが生じることがあります。

ただし、「全身のゆがみ」というのは漠然としていて、どこにどのような問題があるのかを正確に指しているわけではないのです。大切なのは、姿勢や身体の使い方に左右差や偏りがどこにどの程度あるかを判断することが出来ることです。

 

顎関節と首・肩はどのようにつながっている?

顎を動かすときには咬筋や側頭筋といった咀嚼筋だけでなく、その付近である首や肩周辺の筋肉も関係します。頭の位置が変化すると、顎の位置や首周辺の筋肉の緊張度合いにも変化が生じます。例えば、デスクワークなどでスマートフォン・PCの作業が長時間かかると頭部がが前に出た姿勢のまま保持されることになるので首や肩の筋肉に負担がかかります。

そのような状態が続くことで顎を動かす筋肉にも緊張が生じ、顎の動かし方に影響するようになっていきます。

 

姿勢の悪さが顎に影響する可能性

特に注意したいのが先述した「頭の位置」です。人間の頭は比較的大きく意外と重いものです。そしてそれが首の上でバランスを保っているわけです。頭が前に出るだけでも、今回のテーマである「全身のゆがみ」として背骨の彎曲があらわれるのです。

頭が前にでるケースとして「猫背」があります。頭が前方へ移動すると、頭を支えるために首や肩周辺の筋肉が緊張するかたちになります。その状態が続くことで、顎周辺の筋肉にも影響が広がっていきます。

 

片側に偏った姿勢や習慣にも注意

身体の左右差だけでなく、日常生活での「偏った使い方の習慣」も重要です。

例えばそういった習慣は「いつも同じ側で噛む」「いつも同じ片側で荷物を持つ」「頬杖をつく」「足を組む」などがあります。こういった習慣が長期間続くと、身体の筋肉の使い方や姿勢に左右差が生じる可能性があります。

いわば歯の矯正のように、弱い力が継続的に全身にかかっているのです。それによって徐々に骨格、ひいては全身ががゆがんでいくわけです。

 

顎関節症の原因は「全身のゆがみ」だけではない

ここで重要なのが、顎関節症はひとつの原因だけで起こるとはむしろ稀ということです。

顎関節症には、

 ・ 歯ぎしり食いしばり
 ・ 上顎下顎の噛み合わせと顎関節の構造
 ・ 呼吸環境
 ・ 悪習癖(弄舌癖、咬唇癖など)
 ・ 外傷の既往
 ・ 姿勢や身体の使い方

など、複数の要因が関係していると考えられています。

例えば、姿勢に問題があったとしても、同時に強い歯ぎしりや食いしばりがあれば、そちらが顎への大きな負担になっている可能性があります。

そのため、「身体のゆがみを治せば顎関節症が必ず治る」と考えるのではなく、さまざまな関与しているであろう要因を一つずつ把握し、それらに適切に対処・治療を行っていくことが大切です。

 

「顎の症状」と「姿勢」を一緒に確認することが大切

顎関節症が疑われる場合、歯科医院であっても歯や顎関節だけでなく、必要に応じて顎の動きや咀嚼筋の状態などを確認することがあります。

具体的には

 ・ 口を開けたときの顎の動きや動かせる範囲(開口量)
 ・ 左右の顎関節の運動域の評価
 ・ 上下顎噛み合わせの関係性
 ・ 歯ぎしり食いしばりの有無
 ・ 咀嚼筋群の緊張
 ・ 歯のすり減り(咬耗)の評価

などを確認します。

姿勢や身体に明らかな偏りがある場合にはそれらも見直しをすべき検討をするポイントとなり得ます。なお、当院では姿勢の評価の診査をおこなっておりますので、その点からも深堀りしたお話しをさせて頂くことができます。

 

顎の症状がある場合はどこに相談する?

「姿勢が悪いから顎が痛いのだろう」と自己判断してしまうのはおすすめできません。

顎の痛みや口の開けづらさ、開閉時の音などが続いている場合には、まず歯科医院で顎関節や歯、噛み合わせの状態を確認してもらいましょう。

必要に応じて、姿勢や首・肩の状態についても確認しながら、顎に負担をかけている要因を考えていきます。

 

まとめ

全身の姿勢や身体の使い方と、顎関節や咀嚼筋の状態には関連があると考えられています。

特に、猫背といった頭が前に出る姿勢や片側に偏った身体の使い方などは、顎や首、肩周辺の筋肉に負担をかける要因として、顎関節症の発症原因のひとつになる可能性があります。しかし、「身体がゆがんでいるから顎関節症になる」と単純に考えることはできません。

顎だけを見るのではなく、噛み合わせ、姿勢や筋肉の緊張、習慣・悪習癖などを含めて総合的に状態を確認することが、症状の原因を見つけるための第一歩になります。

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